高校生の就職活動とその実態日本では、毎年およそ15万人の高校生が卒業後に就職しています。高校生が就職する場合、通学先の学校の先生を介して、就職先を紹介されることが一般的となっています。また、学業への影響も考慮され、就職協定が現存していることから、求人企業が高校生に直接アプローチすることは難しいとも言えます。そのため、学校には、高校生の採用を希望する求人企業から、印字された求人票が郵送やFAXで送り届けられます。学校は、生徒の要望に合致すると思われる求人票を選び出し生徒に開示します。そして、高校生は、学校に届いたこれらの紙の求人票から、自分の関心や条件に合致する企業を見つけ出し、応募しています。これらの手続きによって、ここ10年近くは毎年98%以上の高校生が就職できる状態を維持できており、表面上は問題が無いように思えますが、実態としては、かなりの業務負担を現場の教員の皆さんが受け止めることでこの高い数字が成し遂げられていることはあまり知られていません。私たちが考えるこれからの高卒就職特に、私たちは、下記の3項目について、高校生の就活に改善の余地があると考えています。 1:高校生の就職活動の手続きの多くが「紙」に依存すること 2:「紙」による手続きを成立させるために、多くの「手作業」が発生していること 3:「紙」が起点となる仕組みなので、「スマホ」による就活が困難であることそこで、私たちは、「紙」ベースの求人情報を、デジタル化されることで、多くのポジティブな変化が起こせると考えています。いわゆるデジタルトランスフォーメーションを高校生の就職活動でも実現します。例えば、先生は、求人票をファイリングし閲覧用ファイルを製本する手間から解放されます。生徒は、ファイリングされた紙の束から求人票を見る必要がなくなります。複雑な検索条件で求人票を見つけることもできるようになります。学内でなければ閲覧のしようがなかった物理的な制約もなくなります。今よりも自由に就活が行えるようになります。これらの変化を通じて、高校生の就職活動に関わる全てのステークホルダー(生徒、先生、企業、家族など)にとって、今以上の満足感を提供していきたいと考えています。